大使ら4人死亡のリビア米領事館襲撃事件のきっかけは米人のイスラム預言者冒涜映画

リビア米領事館襲撃で大使ら4人死亡するきっかけとなったイスラム教の預言者ムハンマドを侮辱する米映画への抗議デモがリビア、エジプトの他、チュニジア、モロッコスーダンパレスチナ自治区の5カ国・1地域に拡大しており、アフガニスタンなどにも拡大するとみられています。
映画を製作したのは、サム・バシルと名乗る自称イスラエルアメリカ人の不動産開発業者とされていますが、この映画が話題になった背景に、映画のPRに奔走するフロリダ州在住の牧師テリー・ジョーンズの存在があるそう。
民主化運動になると静観していたアメリカ国内から迷惑な連中によって宗教戦争に発展しそうな事態になっています。
2012/09/11
米領事館襲撃:アルカイダ関与か リビアと合同捜査− 毎日jp(毎日新聞)米領事館襲撃:アルカイダ関与か リビアと合同捜査− 毎日jp(毎日新聞)

リビア東部ベンガジの米領事館が襲撃され、クリストファー・スティーブンズ駐リビア米大使(52)ら4人が殺害された事件で、米下院情報特別委員会のロジャース委員長(共和党)は12日、「国際テロ組織アルカイダ系の顕著な特徴がある」と発言し、米同時多発テロ(01年)から11年の9月11日に合わせた攻撃との見方を示した。米政府高官も12日、記者団に「明らかに複合的な襲撃だ」と述べ、米連邦捜査局FBI)がテロ組織の犯行も視野にリビア当局と合同捜査を始めたことを明らかにした。

 ロイター通信によると、米政府は同日、トマホーク巡航ミサイルを搭載可能な駆逐艦2隻をリビア沖に派遣した。「リビア内の標的に対する将来の行動」を視野に入れた展開だという。海兵隊のテロ対策チーム約50人も現地に向かっている。

 一方、襲撃のきっかけになったイスラム教の預言者ムハンマドを侮辱する米映画への抗議デモはリビア、エジプトの他、チュニジア、モロッコスーダンパレスチナ自治区の5カ国・1地域に拡大。アフガニスタンでも旧支配勢力タリバンが14日のイスラム教恒例の金曜礼拝で、映画問題について説教するよう求めており、抗議デモや暴動が広がる可能性がある。

 米高官によると、ベンガジの米領事館は敷地内に本館、別館など複数の建物がある。11日午後10時ごろ、リビアイスラム過激派らしき武装集団が本館に放火。約15分後に本館に侵入、警備員らと銃撃戦になり、大使、警備担当者ら3人が取り残された。AP通信によると、襲撃犯は警備陣より重装備だった。

 警備担当者は館外へ脱出し、他の警備員と大使らの救出のため本館に戻ったが、別の館員の遺体を発見。翌12日午前6時に館員全員が別館への避難を完了したが別館が銃撃され、2人が死亡した。

 リビア治安当局の応援を得て武装集団を撃退したのは午前8時20分ごろで、発見された大使は病院に運ばれたが死亡した。負傷者は12?17人との情報があり、米政府は負傷者らをドイツへ搬送する。

 米・リビア両政府内では、領事館内で緊急時の秘密の避難場所に指定されていた別館も襲撃されたことなどから「デモが暴徒化したものではない」との見方が浮上。ロイター通信は12日、リビア政府高官の「計画的襲撃」との見方を伝えた。

 リビアからの報道によると、襲撃を巡っては地元のイスラムスンニ派勢力が取りざたされている。しかし、リビア政府高官によると、同組織は犯行を否定している。

「預言者侮辱」に抗議 領事館襲撃で駐リビア大使ら4人死亡+(1/2ページ) - MSN産経ニュース「預言者侮辱」に抗議 領事館襲撃で駐リビア大使ら4人死亡+(1/2ページ) - MSN産経ニュース

 オバマ米大統領は同日、「非道な攻撃だ」と強く非難した。エジプトの首都カイロにある米大使館前にも11日、数千人が集まり、一部が敷地内に侵入して米国旗を引きちぎった。米国への抗議が他のイスラム諸国に飛び火する可能性もある。

 問題となっているのは昨年、米国で制作された映画「ムスリムの純真」で、俳優が演じるムハンマドは強欲で好色な人物として描かれている。

 偶像崇拝を禁じるイスラム教では、一般的に神や預言者の姿を映像化することはタブーとされており、インターネットの動画投稿サイトに掲載されたこの映画のアラビア語版の一部が今月、テレビで紹介されたことなどからイスラム世界で強い非難を呼んでいた。  米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)などによると、映画はイスラエルと米国の二重国籍を持つビジネスマンがユダヤ人から500万ドル(約3億9千万円)の寄付を募ってプロデュースした。一昨年9月にイスラム教の聖典コーランを焼却すると宣言し物議を醸した米フロリダ州テリー・ジョーンズ牧師も宣伝に関わっていた。

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11日、炎上するリビア東部ベンガジの米領事館(ロイター)

 事件を受け、ジョーンズ牧師は声明で、「(映画は)イスラム教徒を攻撃するためではなく、イスラム教の破壊的なイデオロギーを明らかにするためのものだ」と述べた。

 映画制作には、エジプトの少数派でキリスト教の一派であるコプト教の米国在住者も協力している。同国内では、コプト教徒に対する暴力が広がることへの懸念も高まっている。

 カイロの米大使館前で11日、群衆が「神のほかに神はなし!」などと叫んで抗議。国際テロ組織、アルカーイダの旗に酷似した黒旗を掲げようとする者の姿もみられた。

リビアで米領事館襲撃事件、職員1人が死亡=クリントン国務長官 | ワールド | Reutersリビアで米領事館襲撃事件、職員1人が死亡=クリントン国務長官 | ワールド | Reuters

クリントン長官は「犯人らは今回の悪意ある行為(襲撃事件)を、インターネット上に掲載された怒りをかき立てる映画への抗議活動として正当化しようとしている。米国は他人の宗教的信念を意図的に侮辱する行為については遺憾に思う。だが明言する。このような暴力行為を正当化する理由などは決してない」との声明を発表した。

2012/09/12
米大統領"武装集団に裁き" NHKニュース米大統領

オバマ大統領は12日、ホワイトハウスで声明を読み上げ「非道かつ衝撃的な襲撃を強く非難する。絶対に正当化することはできない」と述べました。
そのうえで「武装集団に裁きを受けさせるために、アメリカはリビア政府と協力していく」と述べ、武装集団の行方は追う一方、リビアとの関係全体が悪化することはないと強調しました。
また、事件の背景となった映像について、オバマ大統領は「アメリカはあらゆる信仰に敬意を払ってきた。他者の信仰心を傷つける行為を認めない」と非難し、イスラム教徒たちへの配慮をにじませました。
フランスのオランド大統領は12日、声明を発表し、「大使と3人の外交官の命を奪った今回の襲撃を断固、非難する」と述べました。
そのうえで「フランスはリビア当局に対し、このような忌まわしい犯罪の責任者を特定し、法廷で全容を明らかにするよう求める」として、徹底した捜査と裁判を通じて真相を解明するよう求めました。
エジプトのモルシ大統領は12日、声明を出し、問題となっている映像について「映像を制作して預言者ムハンマドを侮辱した人を非難する」と述べました。
そのうえで、抗議デモに参加している人々に対して「外国の大使館を守ることはわれわれの責任だ。平和的なデモは国民の権利だが、暴力的なデモに対しては、政府に解散させる権利がある」とし、暴力に訴えないよう呼びかけています。
イラン外務省のメフマンパラスト報道官は12日、声明を出し、「アメリカで、このような映像が制作されたことは預言者ムハンマドへの冒とくであり、イスラム教徒の感情を傷つけるもので、極めて遺憾だ。アメリカ政府は、こうした行為を防ぐ責任がある」として、アメリカを強く非難しました。
声明は、リビアにあるアメリカ領事館が襲撃され、アメリカ大使などが死亡した事件には触れていません。
この事件についてキリスト教カトリック教会のローマ法王庁は12日、声明を出し、「受け入れがたい暴力だ」と非難する一方、その背景として「イスラム教徒に対する不当な挑発が、深刻な結果を招いている」とも指摘し、アメリカでイスラム教の預言者ムハンマドを侮辱する映像が制作されたことを批判しました。
そして「さまざまな宗教の傑出した人物やシンボルに深い敬意を示すことは、人々が平和的に共存するための前提条件だ」として異なる宗教の信仰を尊重するよう求めました。
国連の安全保障理事会は12日、会合を開いたあと、議長国ドイツのヴィッティヒ国連大使が記者会見し「安保理は、リビアアメリカの4人の外交官の死亡につながった攻撃を最も強いことばで非難するとともに、犠牲者に対して真摯(しんし)な追悼と深いお悔やみを表す」という声明を発表しました。
さらに、安保理として「こうした行為は、理由が何であれ正当化できない」と指摘し、各国に対して、ウィーン条約に基づいて外交団の保護に務めるよう改めて求めました。
また、国連のパン・ギムン事務総長も「リビアで起きた攻撃を最も強いことばで非難する」という声明を発表しました。

リビアの米領事館襲撃に「アルカイダの特徴」、米下院情報特別委員長 写真2枚 国際ニュース : AFPBB Newsリビアの米領事館襲撃に「アルカイダの特徴」、米下院情報特別委員長 写真2枚 国際ニュース : AFPBB News

米下院情報特別委員会(Permanent Select Committee on Intelligence)のマイク・ロジャース(Mike Rogers)委員長(共和党)は12日、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の攻撃行動に似ていると語った。

 ロジャース委員長は米CNNに対し、「細部にはまだ明確になっていない点もあるが、明らかにアルカイダ型襲撃の特徴を備えている」と語った。「アルカイダがここ数か月間、西側の攻撃標的を探していたのをわれわれは把握していた。そのような場所は北アフリカ全域にある。今回の襲撃をアルカイダ系グループの犯行と信じるに足る行動がみられていた」

CNN.co.jp : 「預言者冒とく」の映画関係者、プロデューサーにだまされたと弁明CNN.co.jp : 「預言者冒とく」の映画関係者、プロデューサーにだまされたと弁明

リビアやエジプトの米国大使館が襲撃される原因となった米映画「Innocence of Muslims(無邪気なイスラム教徒たち)」について、関係者は12日、プロデューサーを非難する声明を出した。
インターネット上で公開されたこの映画の予告編では、イスラム教は詐欺的な宗教として描かれており、イスラム世界で強い反発を招いている。
声明によれば、出演者と撮影スタッフは「映画の意図や目的について大きく異なる説明を受けていた。大幅に脚本を書き換えられたことや、関係者全員が嘘をつかれていたことに衝撃を受けるとともに、悲劇が起きたことを深く悲しんでいる」という。
2011年7月に雑誌などで行われた出演者募集では、題名は「Desert Warrior(砂漠の戦士)」とされ、「アラブの砂漠を舞台にした歴史冒険映画」との説明がなされていた。
この映画に出演したある女優によれば、当初の脚本には預言者ムハンマドは出てこなかったという。
この女優が12日、プロデューサー(映画の広告によれば名前はサム・バシル氏)に連絡を取ったところ、「イスラム教徒に殺人をやめさせたくてこの(新しい)脚本を書いた」と言われたという。
この女優によれば、映画に出てくる預言者ムハンマドのキャラクターは、撮影中は「ジョージ」という役名だった。撮影後、アフレコで別の台詞が加えられた可能性がある。撮影スタッフの1人も、当初は台本にイスラム教やムハンマドへの言及はなかったと証言する。
ウォールストリート・ジャーナル紙によれば、プロデューサーのバシル氏はイスラエルアメリカ人。だがイスラエル外務省は、今の時点では身元を確認できないとしている。

2012/09/13
米領事館襲撃、オバマ大統領がリビア議長と調査協力で合意 | ワールド | 米国 | Reuters米領事館襲撃、オバマ大統領がリビア議長と調査協力で合意 | ワールド | 米国 | Reuters

ホワイトハウスは「大統領は、事件の犯人を特定し裁判にかけるために必要なことを協力して行うと表明した」などとする声明を発表した。
また、オバマ大統領は、同じく抗議デモが発生したエジプトのモルシ大統領とも電話で会談。米国の外交施設と職員の安全確保のため、エジプトは米国と協力する必要があると述べたという。

クローズアップ2012:駐リビア米大使殺害 権力空白で過激派暗躍 武装50人が襲撃か− 毎日jp(毎日新聞)クローズアップ2012:駐リビア米大使殺害 権力空白で過激派暗躍 武装50人が襲撃か− 毎日jp(毎日新聞)

 領事館襲撃事件は11日午後10時ごろ、映画への抗議デモが続くさなかに起きた。武装集団は領事館本館前の警備員らを銃撃戦の末、約15分で排除。内部に侵入し、本館に火を放った。当時館内には25?30人がいて別館などに逃げたが、スティーブンズ大使ら4人が死亡した。

 米紙ワシントン・ポスト(電子版)によると、事件の1時間以上前、約50人の武装集団が領事館前に現れ、デモ隊に加わる姿が目撃されている。襲撃事件は当初、抗議デモが過激化したものと見られたが、犯人グループは携行式ロケット弾を所持するなど、領事館の警備員より重装備だった。このため周到に準備を整え、エスカレートする抗議デモの混乱に乗じたとの見方が強まっている。


 「我々の領土を報復の舞台にすることは断じて許さない」。リビア国民議会のマガリエフ議長は12日の会見で、米領事館襲撃が01年の米同時多発テロと同じ9月11日に発生したことを強く意識し、テロ事件との認識を示した。米国も▽9月11日に起きた▽普段トリポリに駐在する米大使の所在を把握していた可能性がある??などから、計画的な犯行を疑う。

 リビアは40年余りにおよぶカダフィ前政権が崩壊した昨年の民主化闘争に伴い、「権力の空白」に陥った。前政権を倒した革命派の一部が武装解除せず「民兵」化したほか、前政権を支持した武装勢力イスラム過激派が暗躍し、当局はこうした勢力を制御できずにいる。ベンガジリビア第2の都市だが、保守的な土地柄で知られ、イスラム色が強い。約3カ月前には駐リビア英大使の車列が英領事館近くでロケット弾を撃ち込まれるなど、米欧を狙ったとみられる攻撃が過去にも起きている。

 今回の襲撃事件の背景は不明だが、6月にはパキスタンで国際テロ組織アルカイダのナンバー2で、リビア出身のアブヤヒヤ・リビ幹部が米軍の無人空爆で殺害されており、その報復だったとの臆測も出ている。しかしアルカイダの思想に共鳴し、ベンガジを拠点とするイスラム過激派「アンサール・シャリア」は13日、関与を否定する声明を出した。


 現地社会情勢に詳しい「リビア戦略未来研究所」(トリポリ)のアブバクル研究員は、襲撃が計画的な可能性を指摘したが、9・11や米映画とは関係なく「リビアを混乱させたい勢力による一過性の事件に過ぎない」と述べた。カダフィ前政権を支持する勢力が現状に対する不満のはけ口として襲撃事件を引き起こしたとの分析だ。

 ◇米、中東外交ジレンマ
 「米国はリビア民主化移行を支持する」。オバマ米大統領は12日夜、リビア国民議会のマガリエフ議長に電話し、緊密な捜査協力で合意すると同時にリビアとの関係に揺らぎがないよう確認した。「アラブの春」支持の立場を鮮明にしたが、中東外交への世論の懸念が高まる可能性もあり、難しいかじ取りを迫られるのは必至だ。

 オバマ政権は「アラブの春」後、選挙などを通じて民主化の拡大を図ることでイスラム過激派の台頭を抑止する戦略を描いてきた。北アフリカ諸国では強権下の民衆の不満が「テロの温床」を生んだとの判断に基づき、エジプトでイスラム原理主義穏健派「ムスリム同胞団」主体の政権が誕生したことも許容してきた。

 だが過激派は旧体制崩壊後の混乱に乗じて勢力を広げている。北大西洋条約機構NATO)はカダフィ政権崩壊後の昨年10月の時点で約1万発の携行式ミサイルが行方不明になったとみている。これらの兵器が反米勢力の手に渡り、襲撃事件で使われた可能性も否定できない。


 一方、米同時多発テロ以降の反イスラム感情は米国内に今もくすぶる。襲撃事件の発端となった反イスラム映画などイスラム教を冒とくする米側の言動は後を絶たず、政権の手の届かないところで一触即発の状況が続く。

 オバマ氏はイラク戦争で悪化したイスラム世界との関係の改善を重視してきた。しかし、イスラム世界に根強い反米意識やイスラム過激主義の根絶が困難な現実を改めて突き付けられている。11月の大統領選まで2カ月を切る中、「民主化」と「反米」が同時進行する中東問題への対応を誤ればオバマ政権に痛手となるのは確実だ。

朝日新聞デジタル:リビア報道官「数人を拘束」 米領事館襲撃事件で - 国際朝日新聞デジタル:リビア報道官「数人を拘束」 米領事館襲撃事件で - 国際

 リビア内務省の報道官は13日、11日に起きた東部ベンガジの米国領事館襲撃事件について「捜査を始め、数人を拘束した」とAFP通信に語った。詳細は明かさなかった。アブシャグール首相は「(捜査に)大きな進展があった」と述べた。この事件では、首都トリポリから出張中だったスティーブンス大使ら4人が死亡している。

 イランの首都テヘランでは13日、イスラム体制を支持する保守派の学生約500人が、国交断絶している米国のビザ発給業務などを代行している在イラン・スイス大使館近くで「映像制作者に死を」「米国に死を」と叫んで気勢を上げた。治安当局も数百人の警官を投入し、大使館の周辺道路を封鎖してデモ隊の動きを抑え込んだ。だがテヘランでは14日も政府系団体のデモが予定されている。

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反米デモ、イスラム圏全域で…イエメンでも暴徒化 : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)反米デモ、イスラム圏全域で…イエメンでも暴徒化 : 国際 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 AFP通信によると、警官隊の発砲でデモ参加者1人が死亡した。リビアやエジプトで始まった反米デモはこれまでに、米軍が昨年12月に撤収したイラクや、イラン、チュニジアなど少なくとも9か国・地域で発生し、中東全域に広がりつつある。

 イエメンからの報道によると、サヌア中心部の米大使館前では、若者ら数百人が「(イスラム教の)預言者を救え」と叫びながら、投石。警備室の窓ガラスなどを破り、一部が敷地内に侵入、火を放った。デモ隊は館外でも車やタイヤを燃やすなどし、治安部隊が威嚇射撃した。

 一方、イラクからの報道によると、13日にイスラムシーア派の反米強硬指導者サドル師の支持者の拠点であるバグダッド東部サドルシティーで反米デモが発生、数百人が「米国に死を」などと叫び声を上げた。

 イランの首都テヘランでも13日、学生ら500人がスイス大使館前に集まり、「米国に死を」と叫び、星条旗を燃やした。米国はイランと国交がなく、スイス大使館が米国の利益代表を務めている。

 14日は、イスラム教の休日で金曜礼拝があり、宗教指導者らが今回の事件に言及するのは確実。反米デモがさらに拡大する可能性がある。13日も首都カイロで抗議デモが起きたエジプトでは、最大のイスラム主義組織ムスリム同胞団が14日に「100万人デモ」を呼びかけている。

CNN.co.jp : 米駆逐艦2隻がリビアへ出動、攻撃命令など想定 大使殺害でCNN.co.jp : 米駆逐艦2隻がリビアへ出動、攻撃命令など想定 大使殺害で

?リビア東部ベンガジの米国領事館がロケット弾などで襲撃され、スティーブンズ駐リビア米大使と館員3人の計4人が殺害された事件に関連し、米政府高官は12日、海軍の駆逐艦2隻をリビア沖の海域に派遣したことを明らかにした。
出動命令を受けたのは「ラブーン」「マクファール」の2隻で、標的の正確な破壊が可能な衛星誘導巡航ミサイル「トマホーク」を搭載している。
高官は、2隻の派遣の目的は米政府のリビアへの対応策に柔軟な選択肢を与えるためとし、リビア内の標的攻撃の命令を受けた場合などを想定しているとした。
ラブーンはリビアから数時間の航行の距離にあるギリシャクレタ島に寄港中に出動を命じられ、マクファールはリビアに数日間で到着出来るスペインとモロッコの間にあるジブラルタル海峡近くに展開していたという。
米海軍は通常、イスラエル防衛と欧州南部のミサイル防衛戦略の一環として地中海東部海域に最大4隻のイージス艦を出動させている。リビア沿岸海域に今回派遣された2隻もこの任務に当たっていた。
米政府高官はまた、大使らの殺害に関与している可能性があるイスラム過激派の野営地や関連施設の情報を収集するため無人監視機をベンガジなどリビア東部上空に飛ばすことも明らかにした。収集した情報はリビア政府に提供し、リビア軍による掃討作戦を促す計画。

2012/09/14
反米デモ 中東・アジアで拡大 NHKニュース反米デモ 中東・アジアで拡大 NHKニュース

イランでも抗議デモ
イランの首都テヘランでも13日、若者たちが、「アメリカを倒せ」などと叫んで抗議デモを行いました。
テヘランでは13日、国交のないアメリカの利益代表を務めるスイス大使館の近くにおよそ500人の若者が集まりました。
若者たちは「アメリカを倒せ」、「映像の制作者に死を」などと叫び、アメリカの国旗を燃やしました。
治安当局が大使館周辺の道路を封鎖するなど警備を強化していたため、若者たちは大使館のすぐそばまで近づくことができず、衝突などは起きませんでした。
イスラム教徒の金曜礼拝が行われる14日にはイラン各地でアメリカに対する抗議デモが呼びかけられていて、今後、緊張が高まる可能性も出ています。
イランでは、1979年に若者たちがアメリカ大使館を襲撃し、400日間以上にわたって占拠した事件をきっかけにアメリカと国交を断絶し、敵対関係が続いており、以前から国民の間に根強い反米感情が浸透しています。

バングラデシュでも
南アジアのバングラデシュでも13日、イスラム教徒がアメリカへの抗議デモを行いました。
バングラデシュの首都ダッカでは中心部にあるモスクに数百人のイスラム教徒の住民が集まり、アメリカの国旗に見立てた旗に火をつけたり、映像の制作者を処罰すべきだと訴えたりして抗議しました。
その後、参加者らは大勢の警官隊が警戒に当たる中大通りをデモ行進しましたが、警官隊と衝突するなどの混乱はなく、けがをした人はいませんでした。
一方、リビアで、11日に、アメリカの領事館が襲撃された事件を受けて、ダッカの警察はアメリカ大使館の周辺に多くの警察官を配置して警戒を強めています。

反米暴動に火をつけたイスラム冒涜映画の中身 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト反米暴動に火をつけたイスラム冒涜映画の中身 | ワールド | 最新記事 | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

 問題の映画を製作したのは、「サム・バシル」と名乗る自称イスラエルアメリカ人の不動産開発業者。彼はイスラム教の偽善ぶりに注目を集めるために映画を作ったと主張している。

 だが、この男の素性は謎だらけだ。領事館襲撃を受けて姿を消した後も電話で多くのメディアの取材に応じているが、その情報は矛盾に満ちている。ウォール・ストリート・ジャーナルには自分は52歳だと話し、AP通信には56歳だと語っていることからも、その言葉の信憑性に疑問があるのは明らか。そもそも、バシルという人物が実在するのかという疑いも高まっている。

 それ以上にわからないことが多いのが、彼が作ったという渦中の映画『イノセンス・オブ・ムスリムズ(無邪気なイスラム教徒)』だ。今年になって、ハリウッドで一度だけ上映されたが、観客はほとんどいなかったという。

 少なくとも明らかなのは、この映画が話題になった背景に、映画のPRに奔走するフロリダ州在住の牧師テリー・ジョーンズの存在があることだ。メディアの注目を集める手腕に長けているジョーンズはこれまでも毎年、米同時多発テロが発生した9月11日という象徴的な日を利用して、反イスラムの活動を展開してきた。

 中でも有名なのは2010年9月11日に、イスラム教の聖典コーランを焼却すると脅した一件だろう。結局、翌年の春に自身が牧師を務めるフロリダ州ゲーンズビルの教会でコーランを焼却。これが引き金となってアフガニスタン各地で暴動が勃発し、多数の死者が出た。

 同時多発テロ10周年を迎えた昨年の9月11日は、ニューヨークで反イスラム活動家らによる集会に参加。今年は11月の大統領選に独立系候補として名乗りを上げているが(もちろん勝ち目はない)、目立った活動は控え、主に「言論の自由」の問題に取り組んでいた。

 このジョーンズが「サム・バシル」ではないかという噂も流れているが、真実はまだわからない。

 アラビア語に吹き替えられた際に、内容がゆがめられた可能性もある。一説によれば、オリジナル版の題名は『無邪気なイスラム教徒』ではなく『砂漠の闘士』、「預言者ムハンマド」とされた人物の名は、「マスター・ジョージ」だったという。

国際クルアーン焼却日 - Wikipedia国際クルアーン焼却日 - Wikipedia

テリー・ジョーンズ [編集]
Jones in March 2011.
テリー・ジョーンズは1951年10月、ミズーリ州南東部の町ケープジラード (ミズーリ州)に生まれた[1]。
現在はフロリダ州ゲインズビルの教会「ダブ・ワールド・アウトリーチ・センター」で牧師を務める。所属宗派は福音派
2011年1月、イギリス政府はテリーに入国禁止処分を下す発表をした[2]。

アメリカ同時多発テロ事件9周年を記念して、2010年9月11日にイスラム教の聖典であるクルアーンコーラン)のコピーを燃やすイベントを計画し、彼はこれを「国際クルアーンを燃やせ日」(International Burn a Koran Day)た呼んだ。しかし、この計画がメディアで報道されると、世界中のイスラム関係者などから抗議が殺到した。
また、アメリカの全米福音派協会も中止するように求め、世界福音同盟も「イスラムの隣人たちには、フロリダの人々が9月11日にクルアーンの焼却を計画していることが残りの全てのキリスト教徒の考えを代表しているわけではないことに気付いてほしい」という声明を出した[3]。
9月9日に放送されたABCのテレビ番組の中で、アメリカ合衆国大統領バラク・オバマは、こうした計画を「破壊的な行動」と表現し、「イラクアフガニスタンアメリカ人兵士を危険にさらす可能性がある」、「アメリカの建国精神に反する」と指摘したうえで強く批判し、計画の中止を訴えた[4]。
ジョーンズは9月10日、「ニューヨークのモスクの建設場所が別の場所に移動される」という理由で計画を保留することを発表したが、これが誤りと分かると直ちに保留を撤回し計画を続行させると発言した。その後、改めて計画の続行を否定し、中止と今後はコーランを燃やさないという宣言をした。しかしその理由は「イスラム教に非常に過激で危険な要素があることの証明を達成できたから」という[5]。
ジョーンズの存在も忘れかけられていた2011年3月21日、突如としてフロリダ州の教会でコーランを被告とする「模擬裁判」を開廷。テロを助長し他の宗教の信者を迫害しているなどとして、裁判官よろしく人道に対する罪で有罪を宣言した。コーランを油に1時間漬けた後、派手に燃やし、映像をウェブサイトで公表した[6]。更には2012年4月28日にも再び、イランで牧師が拘束されている事に抗議するとして、コーランのコピー数冊と、ムハンマドの肖像を焼いた。

2012/09/19
「預言者を侮辱」映像で8人に逮捕状 NHKニュース「預言者を侮辱」映像で8人に逮捕状 NHKニュース

アメリカで制作された映像がイスラム教の預言者を侮辱しているとして世界各地で抗議デモが相次いでいる問題で、エジプトの検察当局は、映像の制作や公開に関わったとして、アメリカにいるとみられるエジプト出身のキリスト教徒など8人に逮捕状を出しました。

この問題は、アメリカで制作された映像がイスラム教の預言者ムハンマドを侮辱しているとして、中東やアジアなど世界各地でアメリカへの抗議デモが相次いでいるものです。
この映像を巡ってエジプトの検察当局は、18日、映像の制作や公開に関わったとして、アメリカにいるとみられるエジプトのキリスト教の一派コプト教徒の男女7人と、フロリダ州アメリカ人牧師1人に逮捕状を出しました。
コプト教徒は、エジプトの人口のおよそ1割を占める少数派で、男女7人は、エジプトでの宗教対立をあおった疑いなどが持たれています。
また、フロリダ州の牧師は、かつてイスラム教の聖典コーランを燃やして物議をかもした人物で、今回は、映像の宣伝に関わったとされています。
エジプト政府は、近くアメリカに対して8人の身柄の引渡しを求めることにしています。
エジプトでは、この映像に抗議するデモが11日からカイロのアメリカ大使館周辺で続き、一時は治安部隊との激しい衝突に発展しましたが、現在は収束しています。

'Innocence of Muslims' Trailer [HD] - Egypt Protest Film - YouTube

Sam Bacile Muhammad Movie FULL HD - Innocence of Muslims - YouTube