本来非公式の沖縄防衛局局長「これから犯す前に犯しますよと言いますか」発言の公共性と信憑性

沖縄防衛局の田中聡局長が発言したとされる「これから犯す前に犯しますよと言いますか」という発言内容を巡る問題ですが、本当に発言したなら例えが意味不明だし、少なくともうまくはなくマズい発言には違いない。

ただ、非公式の発言を琉球新報
『田中局長は非公式の懇談の席で発言したが、琉球新報社は発言内容を報じる公共性、公益性があると判断した。』
として報じるのは本当に妥当なのかしら。
それから、今件はちょっと前にも問題になった「放射能つけちゃうぞ」事件にも良く似ていて、本当はどんな発言だったのかとか、問題の発言の前後が不明なので、信用に欠ける話でもある。
鉢呂経産相の失言…NHK「放射性物質がうつった」 朝日「放射能つけちゃうぞ」 47NEWS「放射能うつす」 毎日「放射能つけたぞ」 読売「ほら放射能」 FNN「放射能を分けてやるよ」 産経「放射能をうつしてやる」 | CUTPLAZA BLOG

沖縄の基地問題において色んな利権や思惑がはらんだ状況下で起きた事件であり、今後どのようなスタンスで誰が発言するかを見守ると面白いと思う案件である。

「犯す前に言うか」田中防衛局長 辺野古評価書提出めぐり (琉球新報) - Yahoo!ニュース「犯す前に言うか」田中防衛局長 辺野古評価書提出めぐり (琉球新報) - Yahoo!ニュース

 沖縄防衛局の田中聡局長は28日夜、報道陣との非公式の懇談会の席で、米軍普天間飛行場代替施設建設の環境影響評価(アセスメント)の「評価書」の年内提出について、一川保夫防衛相が「年内に提出できる準備をしている」との表現にとどめ、年内提出実施の明言を避けていることはなぜか、と問われたことに対し「これから犯しますよと言いますか」と述べ、年内提出の方針はあるものの、沖縄側の感情に配慮しているとの考えを示した。
県などが普天間飛行場の「県外移設」を強く求め、県議会で評価書提出断念を求める決議が全会一致で可決された中、県民、女性をさげすみ、人権感覚を欠いた防衛局長の問題発言に反発の声が上がりそうだ。
 田中局長は那覇市の居酒屋で、防衛局が呼び掛けた報道陣との懇談会を開いた。報道陣は県内外の約10社が参加した。
 評価書の提出時期について、一川氏の発言が明確でないことについて質問が出たとき、「これから犯す前に犯しますよと言いますか」と発言した。
 懇談会終了後、沖縄防衛局は、琉球新報の取材に対し「発言の有無は否定せざるを得ない」と述べた。
 沖縄の米軍基地問題に関連し、女性をさげすむ発言は過去にも問題となった。
 1995年9月に起きた少女乱暴事件後の同年11月、リチャード・マッキー米太平洋軍司令官(海軍大将)が同事件をめぐり、「全くばかげている。私が何度も言っているように、彼らは車を借りる金で女が買えた」と発言し、更迭された。
 田中局長は1961年生まれ。大阪大学法学部卒。84年旧防衛施設庁入庁。那覇防衛施設局施設部施設企画課長、大臣官房広報課長、地方協力局企画課長などを経て8月15日に、沖縄防衛局長に就いた。
 田中局長は非公式の懇談の席で発言したが、琉球新報社は発言内容を報じる公共性、公益性があると判断した。

「田中局長は非公式の懇談の席で発言したが、琉球新報社は発言内容を報じる公共性、公益性があると判断した」って、ひでえな、これ。前後の文脈がないと判断できないし→「沖縄防衛局長が女性誹謗発言」 http://t.co/nAsqCgO9 #yjfc_futenmaTue Nov 29 03:39:57 via Janetter

田中局長発言・・・非公式な発言って、記録として残る公式発言と違い、発信者の都合のいいところだけ抜き出したり、切り貼りできちゃうから恐ろしい。しかも公式じゃないので言ったか言わなかったかの確認すらできないという・・・。Tue Nov 29 03:52:44 via ついっぷる/twipple

時事ドットコム:「犯すときに言うか」=沖縄防衛局長が発言、更迭へ−普天間移設に絡み時事ドットコム:「犯すときに言うか」=沖縄防衛局長が発言、更迭へ−普天間移設に絡み


 防衛省沖縄防衛局の田中聡局長(50)は28日夜、記者団と非公式に懇談し、一川保夫防衛相が米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)移設先の環境影響評価書の年内提出を断言しないことに関して「(女性を)犯すときに『これから犯しますよ』と言うか」と発言した。政府は地元を侮辱する看過できない問題発言と判断。一川防衛相は29日、田中局長を更迭する方針を固めた。
 一川防衛相は同日の参院外交防衛委員会で「本人から事実関係を確認する。分かりやすく、厳しい対応をしたい」と更迭を示唆。「沖縄県民には心からおわびしたい」と陳謝した。同省は午後に田中局長を呼び、事情を聴く。
 これに関し、藤村修官房長官は午前の会見で「発言が事実なら看過できない」と指摘。玄葉光一郎外相も「事実なら言語道断だ」と批判した。
 田中局長はほかにも「400年前の薩摩侵攻のときは軍がいなかったから攻められた。『基地のない平和な島』はあり得ない」とも発言。普天間移設が沖縄の反対で進まないことにも触れ、「何もなかったかのようにそのまま残る」と固定化の可能性にも言及した。
 田中局長の発言は、那覇市内の居酒屋でオフレコを前提に行われた懇談の席であった。沖縄県普天間飛行場の県外移設を求め、同県議会が評価書の提出断念を求める決議を全会一致で可決している。こうした中、防衛省幹部が地元や女性を侮辱する発言をしたことで、県側が反発を強めることは避けられない。 
 田中局長は防衛省広報課長などを経て、今年8月に就任した。同省首脳は「普天間問題で沖縄県の状況は厳しいのに、この発言でさらに厳しくなる。このままではマイナスだ」と語った。

女性を誹謗する発言…田中・沖縄防衛局長 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)女性を誹謗する発言…田中・沖縄防衛局長 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 沖縄防衛局の田中聡局長(50)は28日夜、沖縄県の米軍普天間飛行場宜野湾市)の移設に向けた環境影響評価書の県への提出時期を一川防衛相が明言していないことについて、女性を乱暴することに例え、「犯す前に『やらせろ』とは言わない」と発言した。

 ただ、「許可なしにやれば犯罪となる」とも語り、提出時期は沖縄の理解を得ながら判断する必要があるとの考えを示したものだが、女性の人権を侵害するとも受けとれる発言に、沖縄から反発の声が強まりそうだ。

 那覇市内で開かれた報道陣との非公式の懇親会で語った。政府は評価書を年内に提出する方針だが、一川防衛相が12日、沖縄県知事と会談後、記者団に対し、「無理に提出するものではない。沖縄の理解の下で進める」と時期を明らかにしなかった点について説明した。

 田中局長は29日の読売新聞の取材に対し、「女性を侮蔑するような考えはない。現段階では、懇親会の内容についてコメントできない」と語った。

 懇親会には、読売新聞を含め記者約10人が出席。報道を前提としない非公式の発言だった。

 田中局長は1984年、旧防衛施設庁入庁。那覇防衛施設局施設企画課長、大臣官房広報課長、地方協力企画課長などを経て、今年8月15日付で現職に就いた。

日本人としてこれだけは学んでおきたい政治の授業日本人としてこれだけは学んでおきたい政治の授業
屋山太郎

お言葉ですが…〈別巻4〉ことばと文字と文章と 幸福なる人生 リーダーシップ―胆力と大局観 (新潮新書) TPP参加という決断 政治家の殺し方

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■追記 2011/11/29 23:09
asahi.com(朝日新聞社):田中聡沖縄防衛局長を更迭 一川防衛相、不適切発言で - 政治asahi.com(朝日新聞社):田中聡沖縄防衛局長を更迭 一川防衛相、不適切発言で - 政治

 一川保夫防衛相は29日、環境影響評価(アセスメント)の評価書をめぐる不適切な発言をした沖縄防衛局の田中聡局長を同日付で更迭した。田中局長は28日夜の報道機関との懇談会で、米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の県内移設に向けたアセスの評価書の提出時期を野田政権が明言しない理由について、「これから犯す前に犯しますよと言いますか」などと発言したと報じられた。

 一川防衛相は29日午後、防衛省内に田中局長を呼び、事情を聴いた。田中局長は「『やる』前に『やる』とか、いつごろ『やる』とかということは言えない」「いきなり『やる』というのは乱暴だし、丁寧にやっていく必要がある。乱暴にすれば、男女関係で言えば、犯罪になる」という趣旨の発言をしたと説明。一川防衛相は更迭することを決めた。

時事ドットコム:防衛相の会見要旨=沖縄防衛局長更迭時事ドットコム:防衛相の会見要旨=沖縄防衛局長更迭


 一川保夫防衛相が29日夜に行った記者会見の要旨は次の通り。
 中江公人防衛事務次官らが聴取した後、私も田中聡沖縄防衛局長から話を聞き、確認した。弁解の余地はない。田中局長に引き続き沖縄の業務を担当させるわけにはいかないと判断した。本日付で田中局長を更迭する人事を決めた。
 沖縄県民の皆さまに心からおわびを申し上げたい。米軍普天間飛行場移設問題を中心とした懸案事項は、従来の考え方に沿って進める方針に変わりない。
 −後任の沖縄防衛局長は。
 取りあえず事務代理ということで、及川博之沖縄防衛局次長に担当させる。
 −政務三役や防衛省幹部が沖縄に行って説明するのか。
 事務方トップの事務次官に対応を検討するよう指示した。出先の局長の件なので、事務的に責任ある人が行って説明する方がいい。
 −普天間移設に関する環境影響評価書の年内提出方針に変わりないか。
 今年中に提出できる準備を進める方針は変わっていない。
 −防衛相自身の責任については。
 沖縄の問題を含め、防衛省のいろんな懸案事項を責任持って実行することが、私に与えられた当面の仕事だ。それに全力投球したい。藤村修官房長官からは「引き続き沖縄のことはしっかり対応してほしい」ということだった。

「口が汚れる、コメントしない」沖縄知事  :日本経済新聞「口が汚れる、コメントしない」沖縄知事  :日本経済新聞

 米軍普天間基地沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に向けた環境影響評価(アセスメント)提出時期を巡り、女性への性的暴行に例えた発言をした田中聡・沖縄防衛局長に、沖縄では29日、強い憤りが広がった。少女暴行事件の傷痕が残り、同基地移転を巡る政府の対応に振り回され続けてきた島。局長は更迭されたが、県民の怒りは、再び沸点に達しつつある。

■嫌悪感
 普天間基地がある宜野湾市。米須清栄・副市長は、1995年に起きた少女暴行事件を挙げ「沖縄には女性の人権が踏みにじられてきた歴史があり、『犯す』という言葉に県民は非常に敏感だ」と指摘。「『犯す』という、力で欲求を満たすような発言からは、県民の総意を無視して力で辺野古への移設を進めようという国の意識が透けて見える」と批判した。

 「口が汚れるからコメントしない」。29日午後、東京出張から戻った仲井真弘多知事は那覇空港で、嫌悪感をあらわにした。県庁内でも「あまりにもバカバカしく汚らわしい」と吐き捨てた。

 退庁時にも「発言が報道の通りなら、沖縄の人間の尊厳を傷付けるもので極めて遺憾だ。ものも言いたくない」と強調。同日夜には公舎前で「品性下劣な表現が国家公務員から出るとは」とあきれ果てた様子だった。

 名護市の稲嶺進市長も市役所内で報道陣に「発言は許されず、断固たる措置を取ってほしい」と語気を強めた。

■更 迭
 田中局長は29日午後2時ごろ、羽田空港に到着。約30分後に防衛省に入ると、待ち受けた大勢の報道陣ともみくちゃに。普段掛けている眼鏡はしておらず、消え入るような小声で「(事務)次官室に報告に行きます」。こわばった表情のまま足早にエレベーターに乗り込んだ。

 田中局長が現職に就いたのは今年8月。旧那覇防衛施設局時代に課長を務めるなど沖縄に詳しく、難航する普天間基地の移設問題の解決に向けた抜てき人事だった。

 しかし、着任から3カ月半での更迭。29日午後8時からの記者会見で一川保夫防衛相は「これまで沖縄県との信頼関係を醸成するよう努力してきたが、それが失われかねない重大な問題」「弁解の余地はない」と田中局長の不適切発言への怒りの言葉を並べた。

 さらに、田中局長に更迭を告げた場面にも言及。「沖縄の局長を担当させることはできません」と伝えると、田中局長は強いおわびの姿勢を示したという。

沖縄不適切発言:「これが国の本音」地元に怒りとあきらめ - 毎日jp(毎日新聞)沖縄不適切発言:「これが国の本音」地元に怒りとあきらめ - 毎日jp(毎日新聞)

 米軍普天間飛行場沖縄県宜野湾市)の同県名護市辺野古への移設に向けた環境影響評価(アセスメント)評価書の提出時期を巡って、田中聡・沖縄防衛局長が性暴力に例える不適切な発言をした問題で、沖縄から激しい憤怒の声が噴き出している。過去にも政府高官らによって繰り返されてきた沖縄県民の神経を逆なでするような問題発言。「これが沖縄を差別する国の本音だ」。沖縄の人々には、怒りを通り越し、あきらめの表情すら浮かんだ。【阿部周一、福永方人】

 沖縄県の市民団体「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」の桑江テル子幹事(73)=沖縄市=は「沖縄を、人をバカにするにも程がある」と憤慨した。「犯す」という言葉に桑江さんが真っ先に思い出したのは95年の米兵による少女暴行事件。「あのとき犯されたのは少女一人じゃなく、沖縄全体なんです。だから事件以来、米軍基地撤廃が県民の総意になった」

 桑江さんは「沖縄戦で犠牲になり、戦後は米国に差し出され、本土復帰後も基地や不平等な地位協定はそのまま。沖縄は何度も国に踏みつけられ、犯されてきた」と悔しそうに話した。「だから『犯す』という言葉はある意味、その通り。差別が繰り返されようとしていることがはっきりした。局長個人の資質の問題ではない。これが国の姿勢だと思う」と語った。

 「酒の席とはいえ、そういう発言が出ること自体、人間性が疑われる。腹立たしい」。那覇市のエッセイスト、内村千尋さん(66)はため息をついた。

 内村さんの父は基地拡張に反対運動を展開し、抵抗のシンボルだった故・瀬長亀次郎氏。内村さんは父の遺志を継ぐため昨年から全国で講演活動を始めた。「大臣が次々と沖縄に来るが、誰も沖縄の民意を理解しようとしない。普天間移設がなぜ必要なのか根本に立ち返ってほしい」と注文した。

 憤りの一方であきらめも。名護市辺野古で移設反対運動に加わる(渡具知とぐち)(智佳子ちかこ)さん(50)は「メア元在沖縄米総領事の『ゆすり名人』発言もあったから、またかという感じ。もちろん怒りは感じるが、『押しつけても、何かあげれば許してくれる』という沖縄蔑視がみんなにあるのは分かっている」と悲しそうに話した。普天間問題についても「強制的に作られた粗大ゴミ(米軍施設)の始末をお前たちでやれって、おかしいでしょう?」と訴えた。

 一方、沖縄県仲井真弘多(なかいまひろかず)知事は29日、田中局長の発言について「沖縄の人間の尊厳を傷つけるというか、極めて遺憾としか言いようがない」と話した。

 また、普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対しているヘリ基地反対協の(安次富あしとみ)浩共同代表は「沖縄知事選、名護市長選を通して普天間の県内移設に反対する沖縄県民の民意は明らかなのに、政治家、官僚は押しつけようとする。女性蔑視、沖縄蔑視が本音として出た発言だ」と批判。政府の更迭方針にも「首をすげかえて年内に環境影響評価の評価書を提出する方針だろうが、そんなことは絶対させない」と強調した。

少女暴行事件を持ち出して批判しているのか…。
米軍基地を肯定するもの全てが沖縄にとっては敵なのだなぁ。